ジューン

バウッツェル♂ しんちょう/物音に敏感
20歳 一人称:オレ 173cm

「昔からキラキラした人に囲まれてさあ、何の徳も積んでないのに贅沢だよな、オレ」
「お前って、毎日生きてて楽しそうだよな…………あ?誰のお陰やろなってそんな事、知るか!!や、か、固くなってないなってない!!」


ロハのアイドル・ホウの弟。1歳年下。
プラトタウン在住時からいつも明るく可愛らしい姉と一緒に過ごしてきたが、姉の影に隠れるように自身は落ち着いて……というよりアンニュイな陰キャ。姉と違ってというか、姉の影に隠れてばかりだったためか昔から表情は豊かでなく、常にどこかムスッとしている。
自嘲の意味も込めて自らを「塩パン」と呼ぶ。顔つきも割と塩顔だが、ベースは姉そっくり。属性で言えば姉と同じくスイート系で、イメージカラーも姉と同じピンク色にされており若干不満。

姉がカレッジに進学して「ロハ」に加入した際、まだ学生ではなかったがジューンも一緒に活動しようと、特別に「ロハ」に入れてもらった。しかし方向性や空気感が合わず早くに脱退。
その後、ジューン自身もカレッジ生となってからココドリより「今度はビオでもういっぺん頑張ってみないか」と声がかかり、ビオのメンバーとして現在に至っている。

現在は「経済カレッジ」の2年生で、系統の近いイェロンとは進学してすぐ友人となった。彼もまたスペックが高いため「ここでも添え物か」と内心ボヤきつつフワフワだったりどこか危なっかしかったりな彼の突っ込み役に徹する。……と言いつつジューン自身も生まれ持った魅力は中々で、2人並んだ様子は女子にかなり人気だそう。実際イェロンのSNSや配信にはよく参加して(させられて?)いる。
基本的にビオでも学内でも過度に目立とうとはせず、常にどこか傍観者的な面持ちでいる。「この方が気楽なんすよ」と言っているが……。

フェアリー殺しタイプゆえ、ユニットメンバーのシーナのことが初対面では苦手だったが、それを知った彼女からかえって絡まれるように。何かと後ろ向きな自分を底抜けに明るく強かに引っ張ってくれる彼女に表向きには呆れつつも本心では頼もしく、また愛らしいと思っている……らしい。
認めたくなさそうだけど多分そう。

ジューンは物心付いた時から常に明るくみんなの人気者な姉がいたため、姉が注目を浴びたり、姉と一緒にいるだけでチヤホヤされる環境で育ってきた。次第に「オレなんていなくてもホウ姉がいれば良いんだ」と考えるようになるのも、無理はなかった。
姉・ホウのように自分より華があり目立つ「キラキラした人」に隠れて、自身は目立つこと無く平穏に過ごしたい、というのが基本的な彼のスタンスとなっていた。

上述の通り彼は一度姉に付き添い「ロハ」に加入したもののすぐ挫折している。やはりというか、昔から敵わなかった姉とまた一緒に活動してつい自分を比較してしまう事や、ロハそのものの陽気な空気感が苦手で、当時のジューンはスター候補生としてやっていく自信を早々に無くしてしまっていた。結局ロハを離れて一旦は「普通の男の子」に戻ったが、それが「姉と違う道を選んだ」初めての出来事でもあった。
以降カレッジに進学するまでは普段から望むように「平穏」に過ごしていた一方で、姉とは違う自分の夢や方向性、本当にロハを辞めて心残りはなかったか……等考えるようになった。

進学後もなるべくロハやビオと関わらないように、新たなハイスペキラキラボンボンイケメン友人・イェロンとも出会い、なるべく平穏にカレッジライフを送り……たかった。送りたかったのだが、当時のリーダー・ココドリに早速目をつけられ……もとい消極的な理由でロハの在籍を諦めたジューンを気にかけ、再度勧誘の声が掛かった。無理に一度は拒んだ道に戻さずとも、「きっとホウとは違う自分を見つけてみたかったはずだ」「ビオなら、気の合う奴もいるかもしれない」と。

「平穏に生きるのは楽だけど、楽しくはない」
「一生ホウ姉とかリア充みてーな奴に勝てない負け犬は嫌だ。オレもオレらしく何かができるなら、やってみたい……っす」

ジューンが密かに抱えていた感情を見透かしたようなココドリの言葉に、気づけば自然と「もう一度頑張る」との答えを出していた。出戻りとは言えいつも一緒にいるイケメンイェロンより先に自分がカレッジスターユニットに加入したことに内心驚きつつ、姉とは対極の「ビオ」のメンバーとしての新たな日々が始まった。

ビオに加入してからはココドリが連れてきたシーナ、「スーパーカレッジボーイコンテスト」優勝を機に同じユニットとなったイェロンと、同学年のメンバーにも囲まれるようになった。ミーリアやイェロンのように華やかに活動するよりかは、なんだかんだ身の丈に合う感じで撮影の仕事を時々受けたり、カイリと一緒に事務仕事を中心としたりする事が多かった。

同級生のうちイェロンとは普段から見知った仲だった一方で、シーナは鋼に毒の属性で自分(フェアリー)にはあまりに生理的に受け付けられず、また彼女のグイグイ来る勢いの良さも対極的で、出会って早々一方的に苦手意識を持っていた。ミーリアにこっそり「あいつ、生理的に苦手っす」と零したのだがそれを本人に聞かれていたようで、それ以降は事あるごとにシーナから構われるようになった。
ジューン的には勘弁してほしい毎日だったが、自分とは対極的に明るくパワフルな彼女の相手をする内にそのノリに引っ張られ、自然とポジティブな気持ちや行動に繋がっている自分がいることに気付き始め、またシーナに絡まれる日々も案外悪くないと思い始めてもいた。「生理的に苦手」とは言ったし事実タイプ的な趣味はやはり合わないが、何故こんなにわざわざ「オレなんか」に構ってくれるのかわからないまま、次第にそれが日常的で当たり前になっていた。

……当人たちは「プライベートな事」は基本滅多に口外しないが、ここだけの話、「こいつの事、好きだ」と自覚した上で思いの丈を先に口にしたのは実はジューンの方だった。
相手はビオの大人気新人スターでバズ垢のインフルエンサー絵師だぞ……何言ってんだこのオレ犬っころは……?と頭が相当混乱していたようだが、それからなんだかんだで1年以上付き合いが続いており、今ではすっかり雑な扱いも軽くいなせる程度の、あんまり色気はないが仲の良いコンビとして知られている。残念ながら、カップルよりも圧倒的にコンビと呼ばれることの方が多い。

ただシーナからは「ジュンちゃんのネクラなとこどうにかせんと、友達なくすで!!」といっそうキツく言われるようになった。特に「オレなんて……」から始まる話をされるのが嫌いらしく、「そのオレなんてをおもしれーと思っとるウチは、目が腐っとるって言いたいんか?」と怒らせてしまっていた。
イェロンからもある時「ジューンは初めてカレッジでできた友達で本当に嬉しかったのに、キラキラだか何だかそんなみみっちい目線で見られていたのか」ときつく怒られてしまった。純粋に友好的な感情で自分を受け入れ友と認めてくれた彼に対し、思えば自分は最初から「キラキラした奴」と決めつけていた事には全く否定の余地もなく、珍しく激昂する様子に返す言葉もなかったという。
元よりネガティブ思考が身体に染み付いているので切り替えるのは中々苦労しているが、シーナやイェロンに叱咤されて以降は、なるべくネガティブな感情は抱かないし口にも出さないように心がけている。

ただとても本人の前で吐露はできないが、シーナが自分を気に入ってくれて、気づけば「彼氏」の立ち位置になっている事については、今でも内心では彼女の圧倒的な人気や人を惹き付ける魅力を自分自身と比べ気にしてしまう様子。
それを見透かしているのかいないのか、ネガティブ方向に振れそうになるとシーナが絡んでくる頻度が増える。相手をするうちに沈みかけた気持ちも持ち直し「こんなこと気にしてちゃ、こいつに失礼だな」と改めさせてくれる彼女の独特なペースには、実際の所いつも感謝しているし、煩くても一緒にいてくれるのが幸せだとしみじみ感じている。そしてそれをまた指摘され、すぐ赤くなるまでがワンセット。

ホウが(かつての自分がそうしてきたように……いやそれ以上に)シーナに対して良い感情を持っていない様子なのが気がかり。姉の弟離れとともに、同い年でもあるホウとシーナの関係がずるずる悪化しないように最近は気を回している。いつもシーナには助けられてもらいっぱなしな分、いざという時は彼女を守り支えてやりたいと考えており、姉とこじれそうな時も(勿論姉の気持ちも尊重しつつ)シーナを裏切るような言葉や態度だけは出すまいと決めている。

……理解もされずに見た目だけで嫌がられる事がどんなに悲しかったか、今やっとわかってきて、大いに後悔している所だしさ。

ミーリア
ミーリア

ホウと似てるけど中身のタイプは似て非なる、という感じの印象ね。最近2年生を中心に賑やかになっているビオでも、ジューンは落ち着きつつ賑やかさにも順応してバランスの良い子だと思っているわ。あとは色々な意味で、模範的なスターとして芽吹いてほしいわね。

カイリ
カイリ

ジューンくんもあまり表でワチャワチャするのは得意じゃないようだから、私がよくやってる裏方仕事もしっかり手伝ってくれて頼もしい。けど、シーナちゃんもいつも引っ張ってあげているみたいだし、積極的に表に出てる所も見てみたいなぁ。

シーナ
シーナ

おもしれー犬。え、他にジュンちゃんどう思っとるかって?普段のやり取りでも見て勝手に考えてや~

イェロン
イェロン

ぼくが入学して初めて講義受けた時、やっぱ年齢差があるし久しぶりのパルデアだったから正直不安だったんだよな……そんな時隣に座ってたジューンと喋って、飾りっ気の無さが良くてこいつと真っ先に友達になろうって思った。割と何でも話せるけど特に深追いもし合うことはないし、そのくらいの距離感がいい感じ……だけど、根っこの少し僻んだ所はどうにかしてほしいかな。あいつにだけは、色眼鏡で見られたくないからさ。今じゃぼくよりシーナの方が何かと引っ張ってやってるようだし、面白く観察してるよ。

カシル
カシル

ビオへの加入には紆余曲折あったようで、ジューン君がロハを辞めた当時は失敗したな、とイノリと反省会をしていました。今では此処がきちんと彼の居場所になっている……いえ、ビオという場所よりも、良き仲間と出会えた事の方が大きいかもしれませんね。

カルカサス
カルカサス

ジュンちゃん、おもしれーいぬ。

ホウ
ホウ

ジューンはね、小さい時からお利口さんだったの!あたしよりお勉強できるし落ち着いて先生のお話は聞けるし、あたしはやんちゃ盛りのお姉ちゃんだったけどしっかりした弟が居てくれるからいっぱい助けられたんだよ~!ロハで一緒に居られなくなったのは残念だけど、ジューンのやりたい事とか気持ちがあるなら応援するよ!がんばれ~!!……でもやっぱりお姉ちゃんは、まだまだ大人しいジューンがこの派手なユニット活動でやっていけるかちょっと心配です。ビオって正直ちょっといかつそうな雰囲気があるし、あのシーナって気の強そうな子にいじめられてないかしら?今度また家に行って、聞き込み調査してもいい?

ネーブル
ネーブル

ホウちゃんの弟さん……だけどジューンとは、(ホウちゃんの前でとは違って)気楽に話せるよ。なんだろう、雰囲気というかオーラが似てるのかな。ホウちゃんとの事もゆるっと応援してくれて、何だか変な感じだ……