イェロン

セクレイブ♂ しんちょう/打たれ強い
18歳 一人称:ぼく 176cm

「ぼくが欲しい物は何でも手に入ったし、嫌なことも切り捨てられてきた。……でも何か、大事なことも忘れて生きてきた気がする」
「親の期待とか、ファンの期待とか、色々背負ってるけど、ぼく自身は何がしたいんだろうな。」


「経営カレッジ」の2年生。
18歳という若さだが、これは一般の学生より2年ほど早く飛び級進学したため(わかりやすく「飛び級」と称しているが、実際には年齢制限の緩い帰国子女枠でカレッジを受験・進学した)。プルピケ山道の奥地にある立派な家の子息で、父親は環境保護団体「ガルディアン」の代表、母親は著名なデザイナーとハイスペック両親のもとで生まれ育った。父はパルデアとは異なる遠い地方にルーツのある生まれで、イェロンはパルデアの他に遠い地方の血も引いていることになる。物心ついた時より、両親から英才教育とあまりにも大きな愛情を受けて育ってきた。
進学前にはイッシュ地方へ留学もしており、ソウリュウシティを拠点に異文化の勉強をしていた。現地で触れた色々なものが自分を変えてくれたと言う。

専攻は「経営」だが、親からは「医学」との二択しか選ばせてもらえなかったという。教育方針としては別に親の後継者にさせたい訳ではなく、ただ「いい勉強をして、いい就職をして、幸せになってほしい」という想いが重たくなっているだけである。

育ってきた環境への反骨精神はあるようだが、一方でぬくぬくとした環境しか知らないため口調や思考回路が全体的に「甘っちょろい」。このあたりは自覚があるようで、度々頭を悩ませている。
留学以降長らく実家に帰っていないが、両親から帰るよう催促されても断固として拒んでいる様子。
時折両親や使用人と話がこじれて、まさに竜の如く強い感情を顕わにすることも。

1年前「スーパー・カレッジボーイコンテスト」に優勝し、飛び級の経歴やあどけない顔立ちから一躍話題に。その話題性からココドリよりビオへのスカウトを受けた。現在では撮影の仕事に日常をスナップしたSNS投稿・歌ってみたや好きなゲームの配信が人気で、本人もアーティスト・クリエイターの方面で能力をさらに伸ばしたいと考えている。当然配信等での活躍は父を始め実家関係者の目にもとまっており、時々コメントを残されては肝を冷やしている。
なお「スーパー・カレッジボーイコンテスト」には母が勝手に応募したらしいが、ビオ(ないしロハ)での活動には元々興味を持っていた様子。

カレッジの同級生たちやファンからは「イエティ(表記ゆれ:イエティー)」の愛称で親しまれている。「ロンちゃん」と呼ばれるとどうしても虫唾が走ってしまう……が、シーナあたりから徐々に厭味ったらしく呼ばれつつある。

上述の通り、イェロンの両親ともにパルデアでも相当な有力者同士。父からは「ロン」母からは「ロンちゃん」と呼ばれており、両親のことはそれぞれ「パパ」「ママ」と呼ばないと機嫌を損ねてしまうそう(特に母を「ママ」と呼ばないと「パパ」に文句を言われるそうで、ロンちゃん本人は中々に理不尽に感じていたそう)。
ロンちゃんは大切な息子として両親から愛され、使用人からも丁重に扱われ、様々な人達から守られるように育ってきた。


母は児童向け玩具や文房具に使われるファンシーなキャラクターのデザイナーで、本人も種族のいかつさに反して可愛いものが大好き。最も可愛いのは勿論、ロンちゃん。

母は息子の勉強にも見た目の美しさにも力を入れ、お金も使えるだけ使い、嫉妬やその他の理由でロンちゃんが嫌がらせに遭った際には何やら話をつけたのか、いじめっ子達がいつの間にか姿を消していた……ということもザラであった。当然、その生まれや飛び抜けた成績に加えて親が強く出てしまうことから、幼少期より大人・子供問わず気を遣われることも多かった。

ロンちゃん自身としてはママのお陰でいじめやその他不都合なものから守ってもらえる有り難みこそあったが、それ以上に友達と中々距離をつめられない、ママが気に入らなければ友達や趣味も自由に選べない等厄介に思うことの方が多かった。習い事もママに決められたものをほぼ毎日こなしており、友達と遊ぶ時間もなかったことがロンちゃんの孤独感にさらに拍車をかけていた。
思春期に入ったあたりからはそもそも「学校で嫌な目に遭っている」という報告自体なくなったようだが……一方で学校からは「全然授業に出ていない」との報告も上がっており、ママが問い詰めたところ「ぼくはぼくのペースで勉強できるし、学校なんて行く意味がないからサボっていた」「地元の学校じゃなくて、どこか遠くに留学してみたい」と申し出たという。


父・リウファは現在パルデア各地に支所を持つ環境保護団体「ガルディアン」の代表。20年ほど前には「工学カレッジ」に在籍しており、今でも環境科学や工学その他の特別講義に時々呼ばれている。

「ロンはママと僕のもとに来てくれた、自慢の宝物だ。世界一幸せな子になるに決まってる」と父もすっかり親バカ丸出しで、与えられるものなら何でも与えてきた。別に自分の後釜になってもらう気は無いが、とにかく「幸せになってほしい」一心で息子の進む道筋に期待をかけている。
一方で自身の仕事や任務で家を空け勝ちになり、特に息子が多感な時期にはほとんど顔を合わせられなかったことを気にしているようで、ママの息子愛もヒートアップしそうな時にはやんわりと助け舟を出してやる等父なりに思いやりも向けられてはいた様子。カレッジの学部選びの際も実際は「ロンちゃんはお医者様になるのよ」と一人で張り切っていたママを見かねて「経営を学ぶ」という選択肢を出してやったのだという。

父と団体の主要メンバーらはもっぱら「エリアゼロ」の探索・現地調査とエリアゼロ由来の「結晶技術」の開発を行っており、実家に併設された研究施設ではサンプルとなる個体やエリアゼロ内部の遠隔映像も見ることができた。
ロンも父らの研究施設やエリアゼロの事情は幼少期から見知っていた。ただし事が大きくなるのを避ける他、そもそも「ガルディアン」の機密情報にも触れかねないため基本的にエリアゼロ関係の知識については特に口外していなかった。


イェロンは基礎教育をあらかた終え、イッシュ地方へ留学に出たことで初めて親元を離れた。自分の足で好きな場所へ赴き好きなものを見て学ぶこと、親の目を気にせず交友関係や趣味を楽しむこと等すっかり「自由」を知ったうえ、滞在先のソウリュウシティをはじめ現地の音楽やその他パフォーマンス文化に触れてすっかりそちらの方面でも楽しんでいた様子。根は良い子なので流石にアウトローな方向に足は突っ込まなかったが、ピアスの穴は増やして帰ってきた。

その結果、パルデアに帰国してからも一切実家に戻ろうとしなくなってしまった。現在は実家でなくテーブルシティにあるカレッジ生用の寮で生活している。

カレッジには16歳の時に進学し、ほどなくして基礎講義で同席したジューンと仲良くなった。向こうからは初めは若干ぎこちない態度だったが、現在では特に年齢差を感じさせずに良き友として過ごしている。幼少期からひたすら自分が「アウェイ」な環境でばかり生きてきたため、なかなか等身大に付き合える相手と巡り合えないのが悩みで「ぼくの事は特に気にしないでほしい」とよく言っている。
母の勝手な応募で「スーパー・カレッジボーイコンテスト」に参加することとなり、書類選考(この時点で相当な競争率)も通過してしまったことでイェロンも引くに引けなくなり、最終審査へ進出。当時の「ロハ」「ビオ」双方のリーダーだったココドリも学生審査員を務めた最終審査でのアピールが高い評価を受け、優勝を勝ち取った。当時の母が喜びに喜び、使用人や会社の関係者に散々息子の勇姿を語り散らかしていたことは言うまでもない。

ココドリはイェロンの持ち前のスペックの高さ、そして一方で未熟というか何やら「脆さ」も抱えていることを読み取り、「1年生の優勝者って、相当話題だよ?」という名目で彼をビオにスカウトした。イェロン自身コンテストは不意打ちだったものの、イッシュでの経験からパフォーマンス活動をパルデアでもやっていく計画自体は密かに立てており、多少の迷いはあったもののスカウトは快諾した(自分より先にビオに縁があったジューンが実は羨ましかったらしい)。以降着々と人気やフォロワーを増やしていき、まさに「ビオの新星」となった。

幼少期から習い事として家庭教師・語学・少年コーラス団・パルデア舞踊等々セレブな事を色々とやってきた。習い事漬けになってはいたが、勉強や語学は今に至る学業や留学の役に立ち、歌や踊りの技術はビオでの配信活動に役立っていて無駄にならなかったのがせめてもの救い。特に歌とダンスに関しては「習い事」時代は嫌々やらされていたが、イッシュ留学以降は現地文化に触れながら思いっきり楽しみ、表現の幅を広げる事に熱が入った様子。ビオ加入前から基礎能力が高く、配信活動では一定のトレーニングを積んでクオリティを保証されなければ歌やダンス等中々やらせてもらえないが、イェロンは持ち前の能力をトレーニングでさらに強化し、新人の時点でかなりの注目度を誇った。現在に至るまで彼の歌やダンスは投稿されれば即たくさんのファンが視聴に来る人気コンテンツになっている。
他にはコンテスト優勝後よりどっと増えた撮影の仕事やゲーム配信や食べ物のレポ、雑談等広く活動している。父親似の「すごくいい声」らしく、学内の広報やナレーションにもちょくちょく呼ばれているらしい。
ここまでしばらくは(オンラインの向こうにいる親や使用人の目に怯えつつ)実家や両親の事情から距離を置き、気ままに好きな勉強やビオの活動を楽しんでいたが……

どうも親絡みの、それも父・リウファの「ガルディアン」と切っても切り離せない案件が二つ生じてしまった。
一つは対向チーム「ロハ」のリーダー・マレの「秘伝スパイス研究に伴うエリアゼロ探索」の手伝いを任されてしまったこと。エリアゼロに詳しいことは秘めているが、マレと彼の研究そのものが「ガルディアン」からの支援を受けたものであり、リウファからは「息子ロンのことは好きに使ってやってくれ!」と言われたようでマレからは完全に貴重な人手・兼エリアゼロのガイド役としてたびたび引っ張り出される羽目となった。
「ガルディアン」の調査スタッフらとも面識があるようで、慣れた様子でやり取りしているためマレからは「僕より話が早くて助かる」と言われており、ぐぬぬと険しい表情を浮かべている。

もう一つは突如ビオにやってきた「キラフロル」……通名カルカサスのこと。彼女らキラフロルについては「ガルディアン」での研究データおよびエリアゼロ深部の映像記録より知っていたが、幼少期より「とても美しいが不気味な生物」と認識していたため、ビオのメンバーがカルカサスを暖かく迎える中、イェロンただ一人だけは困惑と警戒を長らく隠せずにいた。
現在は世話役・シーナの強引なプッシュもあり、少しずつ「普通の仲間」として接しようとしているほか、キラフロルの生態にも詳しいのが時折出てしまうためか、カルカサス本人からはシーナの次に懐かれている様子。

なお大っぴらに公言されてはいないが、ミーリアからは彼女がカレッジを卒業し、ビオを引退してからの次期リーダーに指名されている。本格的にリーダーを引き継いでからは自身のパフォーマンスと並行してユニット全体の管理やプロデュースの方向にも挑戦していきたいそう。
今でも何かと創れるシーナに対し「る」事しかできない自分を若干気にしており、配信する音楽のミキシングや動画全体の演出・制作を少しずつ勉強して手掛けようとしている。

ミーリア
ミーリア

年齢差を感じさせない、むしろ年若いからこそ何でもやってしまう大胆さがあるわね。私たちが引退したら「ビオ」には2年生だけが残るけど、イェロンの統率力やパフォーマーとしての行動力を見込んで……というのもあるし、あの子のあり方は特に「ビオ」のスターらしいと思っているから、私の後釜としてこのユニットを任せるつもりよ。

カイリ
カイリ

私が1年生の頃はもっとオドオドして……それは今もそうか……だったけどイェロンくんはあの歳で堂々として、知性的だけどちゃんと無邪気なところもあってすごい子だなって思うよ。うーん、私なんかが先輩面してて良いのかなぁ……

ジューン
ジューン

イエティ、初見は飛び級で2歳下、留学経験あり、両親がすげー人って……設定の盛りすぎっぷりにビビった。初めて喋ってきた奴がこんなハイスペ君でオレの学生生活、どうなっちゃうの~!?みたいな。最初は僻んだ目で見てた所もあって、滅茶苦茶怒らせちまって……それからは等身大の仲間として見てる。あいつなりに家庭のこととか苦労してただろうし、他愛もない話とかゲームしてる時なんかはほんとガキっぽく楽しそうにしてるから、気楽に付き合ってやれる奴だよ。飽きるまでは一緒に学生でもバカでもやってやるよ。

シーナ
シーナ

イエティ、デカいクソガキやん(直球)ってパッと見思ったわ。ウチらで最近はびおちゃんねるのメインになっとるし、仲良くしとるつもり……ム、ムチャ振りなんてしてへんよ!?ジュンちゃんと並んでると、うん、あれや、尊いってやつや。かるかんのお世話も慣れとるみたいやし、すっかりお兄ちゃんみたいになっとるもんな~、「ロンちゃん」?

カシル
カシル

イェロン君のことは以前から僕も注目していましたから、例のコンテストでココドリが声を掛けてくれて好都合でした。彼の親御さんのことも多少知ってはいますが、ビオの活動に深く絡めるのも彼にとってよろしくないと思うので、ひとまずは彼の「新星」っぷりを楽しみに見守りましょう。

カルカサス
カルカサス

イエティ、いつも怒ってるみたいだけど、優しい。おもしれーりゅう。

マレ
マレ

イエティ君にはね~本当にお世話になってるよ……僕の調査活動の手伝いもそうだけど、何かと話す機会が増えたからか、ロハビオの枠を超えたコラボの企画立案や、活動についての相談を受けたり、ちゃんと先輩らしいこともしてるんだぞ?……ほ、ホントだもん!!

レモネード
レモネード

いつまでもしみったれてんじゃねえよ、巨剣!!一緒に筋トレした仲だろ?さ、重いのはここまで、アホ配信して思いっきり恥晒してスッキリしようじゃねーの!!

ココドリ
ココドリ

コンテストでイェロンは他の出場生より、何か違うものを持って見えてたね。んで、ビオに入れて話聞いてみたら、イッシュに留学してただと!?ソウリュウミュージックの聖地で生活して勉強してたなんて、う、羨ましくてたまんねー!!……フン、自分なりにやりたい事は何でもやってのける子だしまだ18だから、今後も化けてくれるのを楽しみにしてるよ。

あるせさん宅サンディアゴさん(フ、フラ……おじ……??)

幼少期、母親が「高等な芸術に触れて感性を育めるように」と連れて行って見せてくれた芸術家の、その一人。母親の言う通りにしぶしぶ続けていたパルデア舞踊(=フラメンコ)の稽古に嫌気が差していたまさにその時、「本物」の舞台は少年の心に火をつけるのに十分すぎるほどであった……は?あの不審者みたいな人、どう見ても「あのひと」だよね?何やってんの??????

イェロン
イェロン

あの、意味分かんないんですけど。……いや、でも、あれは「本物」だ。おかしい……何か変な幻覚でも見続けているんじゃないだろうか。サン……いや、フラおじ……さん……いかなる時も衰えないその芸術性、あんなんでもやっぱり「プロ」として見習うべきところが……ううん、ぼくは百歩譲ってもあんなイカニモ女装はごめんだからな。

灰さん宅バモニカさん(バモニカさん)

バモニカさんもまた経営者の親を持つ令嬢ということで、何度か顔を合わせたことがある。先輩マレの友人・ガルシアさんなど共通の繋がりはあるが、彼女から向けられるのはいつもどこか羨望の混じった視線。彼女の家庭環境や同い年であることから十分立場を想像することもできるが、何度向けられても慣れない視線にはどう対応しようか悩み中。

イェロン
イェロン

うん、確かに。ぼくが君だったら間違いなく同じことを考えていたと思う。それはわかるけど、もうちょっとくらいその……穏便に、なんかその、で、できないかなぁ、って……いや違うんだ、バモニカさんが怖いわけじゃないんですけどっ!ただその、ぼくだって敵じゃないんだから。

お絡み:友人